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2025年12月26日

勤怠管理のDX化をするとどうなる?メリットや導入前の準備を一挙解説!



勤怠管理(出退勤の記録や勤務時間の管理)は事業運営に欠かせない業務ですが、紙のタイムカードやExcelで運用すると多くの手間が発生し、ミスのリスクも避けられません。


近年は勤怠管理のクラウド化・デジタル化が進み、アナログな仕組みから脱却する企業が着実に増えてきました。


勤怠管理のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めることで、業務効率の向上や労務リスクの低減につながるなど、多くのメリットが期待できます。


この記事では、勤怠管理をDX化した際に現場でどのような変化が生まれるのか、デジタル打刻を導入することで得られる具体的な利点、そしてシステム導入前に押さえておきたいポイントを整理してご紹介します。


勤怠管理をDX化した場合に起こる変化



勤怠管理をデジタル化することで、日々の業務に次のような変化が生まれます。



  • 手作業が減る

  • 情報を全部まとめて見られる

  • 数字などデータが正確になる


それぞれについて詳しく見ていきましょう。


手作業が減る


勤怠管理をDX化すると、これまで人の手で行っていたデータ転記や集計作業の多くが自動化されます。

たとえば、出退勤の打刻データがそのまま給与計算システムに連携されるシステムならば、別のシステム画面に数値を書き写す必要がありません。

勤怠データの集計もシステムが自動で行うため、月末の締め作業や給与計算の準備にかかる時間が大幅に短縮されます。

人の手で同じ数字を二重入力する機会が減ることでヒューマンエラー(入力ミス・計算ミス)のリスクも低下し、確認作業に追われる負担も軽減します。


情報を全部まとめて見られる


デジタル化により、各従業員の打刻データや勤務時間の記録が一つのシステム上に集約されます。

クラウド上で勤怠情報を一元管理できるため、紙の台帳や複数のExcelファイルを探し回る無駄がなくなります。

また、統一フォーマットでデータが整理されるため、誰が見ても状態を把握しやすく、部署や拠点ごとの勤務状況も画面上で簡単に比較が可能です。

必要な勤怠情報がクラウドに安全に保管されることで、適切に運用していれば監査や労基署から調査があってもスムーズに対応できる状態が整います。


数字などデータが正確になる


ICカードやスマートフォンなどによる電子的な打刻では、出退勤時刻が自動かつ客観的に記録されます。

手書きのタイムカードや口頭報告に頼る場合に比べ、記録の信頼性が飛躍的に向上するため、勤務時間や残業時間の状況を正確に把握できるようになります。

また、日々の勤怠データがリアルタイムで可視化されることで、「誰がどれくらい働いているか」「残業がどの程度発生しているか」を曖昧な記憶に頼らず判断できます。

数字が正確に残ることで労務上の判断ブレが減り、データに基づいた的確なマネジメントが可能になります。


勤怠管理のDX化でデジタル打刻を使う場合のメリット



勤怠管理をデジタル化し、出退勤の記録にデジタル打刻(オンラインのタイムレコーダーやスマホ打刻など)を導入すると、多くのメリットが得られます。

ここでは、デジタル打刻によって実現できる主なメリットを解説します。



  • 時間が自動的に・正確に記録される

  • 紙を集める必要がなくなる

  • 仕事の手間が少なくなる

  • 働きすぎにすぐ気づける

  • 休みを取れていない人を見つけやすい

  • 法律を守っているか判断しやすい

  • 数字の打ち間違いが起きにくくなる


それぞれ詳しく見ていきましょう。


時間が自動的に・正確に記録される


タブレット端末やスマートフォンを使ったクラウド打刻により、従業員の出退勤時間がその場で正確にシステムへ記録されます。

紙のタイムカードに手書きしていた頃に比べて記録の信頼性が大幅に向上し、打刻漏れや書き間違いといったミスも格段に減らせます。

また、リアルタイムに勤怠データが反映されるため、上長や人事担当者は最新の勤務状況をいつでも確認可能です。

常に正確なデータが蓄積されることで、勤怠管理の抜け漏れが防がれ、安心感をもって労務管理を行えるようになります。


勤務時間計算の自動化メリット


デジタル打刻によって勤務時間の集計が自動化されると、以下のような改善効果が得られます。



  • 計算作業が減る

  • 締め日前の混乱が抑えられる



自動集計により計算漏れや転記ミスが減るため、締め日に慌てて修正するような月末の混乱を防ぎやすくなります。


計算作業が減る

勤怠データが電子的に記録・集計されることで、たとえば各従業員の残業時間や有給消化日数などを一つひとつ手計算する必要が大幅に減ります。

クラウド上で打刻データがリアルタイムに集計されるため、締め日前の集計作業は「数時間から数分」に短縮され、担当者の負担が劇的に軽くなります。

人事担当者としては電卓を片手に残業時間を算出したり、二重チェックを行ったりする作業が少なくなるため、勤怠管理以外の業務に時間を充てやすくなることがメリットです。

実際、勤怠管理システム導入企業では「労働時間や残業時間は自動的に集計されるため、担当者の負担が大きく軽減された」というケースもあります。


締め日前の混乱が抑えられる

勤務時間の集計が自動化されることで、月末の締め直前になって勤怠データが揃わないといった事態を避けやすくなります。

人手で集計していた頃によくあった「タイムカードの締めが間に合わない」「残業時間の計算ミスが出る」「打刻漏れの確認に追われる」といった月末のバタつきが、クラウド勤怠の導入によって一気に解消できるケースもあります。

自動集計によって締め前のデータ確認がスムーズに進むため、月末に慌てず正確な勤怠締め処理ができるようになるのはメリットです。


紙を集める必要がなくなる


紙のタイムカードや勤務表を現場から回収して集計担当者が確認するといった作業も、デジタル化によって不要になります。

勤怠情報はクラウド上で自動収集されるため、担当者が各拠点を回って台帳を受け取ったり、郵送されたタイムカードの到着を待ったりする必要はありません。

実際に紙・Excel管理からシステムに移行した事例では、「各店舗ごとの勤怠状況がシステムで一括管理できるようになり、勤務表の集計業務がなくなった」「タイムカードの保管場所を確保したり過去の勤怠を探したりする労力がなくなった」といった効果もみられます。

このように、物理的な書類の授受や保管・捜索にかかっていた時間が削減されることで、より生産的な業務にリソースを振り向けることが可能です。


仕事の手間が少なくなる


打刻漏れの確認や勤怠表の整理に費やしていた時間が短縮されるため、管理担当者や総務担当者の事務作業の手間が大幅に減ります。

システム上で全従業員の勤怠状況を一覧表示したり、未承認の申請や修正依頼も一目で把握できたりするため、「誰が打刻を忘れているか」「どの部署に残業が偏っているか」といった状況をすぐにつかむことが可能です。

これにより、担当者は他の人事労務業務や分析業務に集中しやすくなります。

結果として現場の総務担当者にとって「雑務に追われにくくなった」「他の業務に手が回るようになった」といった効果が期待できます。


働きすぎにすぐ気づける


勤怠データが日々リアルタイム更新されることで、各従業員の労働時間を常にモニタリングできるようになります。

たとえば、ある従業員の残業時間が急増していれば管理画面上で即座に把握できるため、長時間労働が常態化する前に素早く対処することが可能です。

システムのアラート機能等を活用すれば、「月○時間以上の残業発生時に通知」といった設定も可能で、現場の働きすぎを見逃しにくくなります。

これにより、従業員の健康管理や36協定違反の未然防止にもつながります。



(※1)36(サブロク)協定とは


時間外労働(残業)をさせるためには、36協定が必要です!


労働基準法では、労働時間は原則として、1日8時間・1週40時間以内とされています。これを「法


定労働時間」といいます。


法定労働時間を超えて労働者に時間外労働(残業)をさせる場合には、


労働基準法第36条に基づく労使協定(36協定)の締結


所轄労働基準監督署長への届出


が必要です。


36協定では、「時間外労働を行う業務の種類」や「1日、1か月、1年当たりの時間外労働の上


限」などを決めなければなりません。


引用元:厚生労働省「36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針



紙ベースの管理では集計後にしか分からなかった勤務時間の偏りも、クラウド勤怠なら逐次チェックできるため、問題が深刻化する前に改善措置を講じやすくなります。


休みを取れていない人を見つけやすい


デジタル化した勤怠システムでは、有給休暇の取得状況なども一覧で管理できます。

各従業員の有給付与日数や取得日数、残日数などの情報がシステム上で自動集計・記録されるため、誰がどれくらい休暇を取得しているかを管理者が簡単に把握できる仕組みです。

その結果、年間を通じて有給休暇の取得日数が極端に少ない社員や、特定の期間に休みが偏っていないかなどを早期に発見しやすくなります。

休暇取得の偏りに気づきやすくなることで、「気付いたら有休を全然取らせていなかった」という事態を防ぎ、計画的に休暇を消化させる対応が取りやすくなります。

また、年次有給休暇の取得状況を把握しておけば、年5日の有給取得義務※への対応漏れも避けることが可能です。



年次有給休暇は、働く方の心身のリフレッシュを図ることを目的として、原則として、労働者が請求する時季に与えることとされています。しかし、同僚への気兼ねや請求することへのためら


い等の理由から、取得率が低調な現状にあり、年次有給休暇の取得促進が課題となっています。


このため、今般、労働基準法が改正され、2019年4月から、全ての企業において、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者(管理監督者を含む)に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが義務付けられました。


引用元:厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説



法律を守っているか判断しやすい


出勤簿や残業時間、休暇取得など勤怠に関する記録が正確に残ることで、労働関連法規を遵守できているかどうかの判断が格段にしやすくなります。

クラウド型の勤怠管理システムであれば、打刻履歴や勤怠データの改ざん防止機能と自動保存によって、労基署の調査や社内監査への対応も容易です。

たとえば36協定で定めた残業時間の上限超過や、法定の休憩時間・休日の付与状況などもシステム上でチェックできるため、「知らぬ間に法令違反していた」という事態を防ぐ助けとなります。

紙でバラバラに管理していたときには見落としがちだった労務リスクが「見える化」される点は、経営側にとっても安心です。

万一指導が入った場合でも、必要な勤怠記録がクラウド上に整然と保管されているため、監督署対応で慌てることなく説明・提出ができます。

このように、勤怠管理のDX化はコンプライアンス強化と労務リスクの低減にもつながります。


数字の打ち間違いが起きにくくなる


アナログ管理では、同じ勤怠データをタイムカードからExcelへ転記する、といった重複入力の場面でミスが発生しがちです。

勤怠システムを導入し、他の人事・給与システムとデータ連携させれば、こうした転記作業そのものをなくすことが可能です。

その結果、数字の打ち間違いが発生する余地が大幅に減り、勤怠情報の精度も高まります。


人の手で入力する場面が少なくなる分、後から計算ミスを修正したり入力漏れを確認したりする手戻り作業も発生しにくくなります。

正確なデータが初めから保たれることで、安心して給与計算や労務管理の業務を進められるのがメリットの一つです。


勤怠管理の導入前に確認しておくべきことリスト



勤怠管理システムを導入する前には、以下のポイントを事前に確認しておくことが重要です。



  • 今の現場に合うかどうかを確かめる

  • 複雑な勤務パターンをちゃんと扱えるか確かめる

  • 給与計算の仕組みと合うかどうか確かめる

  • 法律が変わったときにすぐ対応できるか確認する


それぞれ見ていきましょう。


今の現場に合うかどうかを確かめる


まずは、検討中の勤怠管理システムが自社の現場で無理なく使えるものかを確認しましょう。

現場の従業員が普段使っている打刻方法(例:ICカード打刻、PCからの打刻、スマホアプリ打刻など)にシステムが対応していないと、日常運用に無理が生じて定着しにくくなります。

システムによっては業種特化型の設計や機能に制限があるプランもあるため、自社の勤務形態や運用ルールに適したサービスを選ぶことが基本です。

たとえば「スマホを持っていないスタッフが多い職場なのにスマホ打刻専用のシステムを選んでしまった」ということがないよう、打刻方法の選択肢(スマホ/ICカード/PC対応など)や画面の操作性などを確認し、現場の設備・習慣にマッチするかを見極めましょう。

現場に合った機能が備わっていて必要な作業がスムーズに行えるかどうか、機能・価格・UI(画面の使いやすさ)のバランスを含めて慎重に検討することが大切です。


複雑な勤務パターンをちゃんと扱えるか確かめる


早番・遅番・夜勤が混在する交代制勤務や、曜日ごと・季節ごとに勤務時間帯が変わるような複雑なシフトパターンにシステムが対応できるかどうかも重要な確認ポイントです。

システムによっては設定できる勤務パターン数に限りがあったり、特殊な勤務体系に対応していない場合があります。

自社の勤務形態(固定時間制、シフト制、フレックスタイム制、在宅勤務など)がどのようなものかを整理し、それを正しく反映できるシステムかを見極めましょう。

特に夜勤や時短勤務、フレックス制などがある場合は、その計算ルール(深夜割増の計算やコアタイムの扱い等)までシステムで網羅できるか確認が必要です。

選定時には「自社の現場で必要となる勤務パターンをすべて登録できるか」「変形労働時間制などにも対応しているか」といった視点で要件を明確にしておくと安心です。

もしシステム側の仕様が自社の勤務パターンに追いつかないと、導入後に結局Excel併用に逆戻りしてしまう、という恐れもあるため注意しましょう。


給与計算の仕組みと合うかどうか確かめる


せっかく勤怠管理をデジタル化しても、そこで得た勤怠データが自社の給与計算フローとうまく噛み合わなければ労務管理上の効果が半減してしまいます。

勤怠システムと給与計算システムの連携が可能か、あるいは出力した勤怠データを既存の給与計算ルールに沿った形で取り込めるかを事前に確認しましょう。

勤怠管理システム選定時には他の業務システムとスムーズに連携できるかをチェックすることが重要です。


たとえば、以下の点です。



  • CSVデータを出力して給与ソフトにインポートできるか

  • API連携やリアルタイム同期に対応しているか



連携性の高いシステムを選べば、転記作業の削減やミス防止、さらには業務全体の自動化につながるため、結果的に正確な賃金計算をスムーズに行えるようになります。

逆に、勤怠システムが自社の給与計算ルール(締日や支給日、計算単位など)に適合しない場合、手作業の補完が増えてしまう可能性もあるため注意が必要です。

導入前に「自社の給与計算の仕組みや就業規則上のルールと照らして問題なく使えるか」を人事担当・社労士等の専門家とも確認しましょう。


法律が変わったときにすぐ対応できるか確認する


労働基準法や関連法令の改正にシステムが迅速に対応できるかも、見逃せないポイントです。

人事労務の分野では、残業時間の上限規制や年次有給休暇の取得義務化など、数年おきに重要な法改正が行われています。

システムによっては、法改正時にユーザー自身で設定変更をしなければならないものもありますが、理想は提供元で速やかにソフトウェア更新が行われるタイプのサービスです。

たとえば、ある勤怠管理ソフトでは「法律が改正されたときはシステムが自動的にアップデートされるため、担当者が設定を変更する必要がない」という仕組みが提供されています。

こうした対応力のあるシステムなら、法改正のたびに運用が混乱したり違法状態が生じたりするリスクを低減できます。

導入前の比較検討では、「勤怠システムが最新の法令基準に常にアップデートされているか」「提供元の情報発信やサポート体制は充実しているか」なども確認しましょう。

万全の体制でシステムを活用するためにも、法改正への対応スピードは重要なチェック項目です。


労務トラブルが怖ければ勤怠管理のDX化を!不安なら社労士に相談しよう



紙やExcel中心のアナログな勤怠管理は、どうしても人為的ミスや作業負担がつきまとい、労務トラブルの火種にもなりがちです。

勤怠管理のDX化を進めれば、現場の煩雑さが抑えられて数字の確認も迅速になり、長時間労働の見逃しや有休の未消化といった事態にも早めに気づけるようになります。

打刻漏れの修正依頼や月末の集計作業も格段に軽くなり、現場の負担は確実に下がります。

こうした勤怠管理体制の改善を進める際、「自社に合ったシステム選びが不安」「労務管理上のチェックポイントを専門家に確認したい」という場合には、社会保険労務士など第三者のサポートを活用するのも一案です。


勤怠管理DXや労務体制の整備について具体的な相談を進めたい方は、社会保険労務士事務所ダブルブリッジにご相談ください。


社会保険労務士事務所ダブルブリッジでは、社会保険労務士4名を含む9名の専門スタッフが在籍しており、勤怠管理のDX化など幅広くサポートしています。

専門家の視点で現状を診断し、企業ごとの課題に即した形で支援を行っております。

「どこから手を付ければいいかわからない」「労務管理上の懸念点がある」といった場合でも、遠慮なくご相談いただければ適切なアドバイスをご提供いたします。

勤怠管理のDX化で労務トラブルの不安を減らし、安心して本業に専念できる環境づくりを進めましょう。

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