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2026年02月04日

就業規則作成費用はどうやって決まるのか、依頼するならどうすべきか徹底解説!



労務管理の効率化を目指す経営者・人事担当者にとって、就業規則の作成費用は気になるポイントではないでしょうか。

実際、就業規則の作成には専門知識が必要であり、「結局いくらぐらいかかるのか」「できるだけ安く済ませて問題ないのか」といった不安が尽きないものです。

本記事では「就業規則作成費用はどうやって決まるのか、依頼するならどうすべきか」というテーマで、費用を左右する要因や費用パターンの違い、安さだけで選ぶことによる問題点、依頼前に確認すべきポイントまで徹底解説します。


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就業規則作成の費用を左右する要因



就業規則の作成費用は一律ではなく、さまざまな要素によって変動します。

費用に影響を与える主な要因として、次があります。



  • 会社規模

  • 業種特性

  • 既存ルールの有無


ここからは、以上のポイントについて詳しく見ていきましょう。


会社規模


就業規則の作成費用は、会社の規模、つまり「従業員数」によって上下しやすくなります。

従業員が多いほど正社員・契約社員・パート等さまざまな雇用形態や勤務条件を考慮する必要があり、規定内容が複雑になります。

たとえば、人数が増えるほど勤怠管理のルールも細かく整備しなければならず、労務トラブルのリスクも高まるため、その分綿密な規定作りが必要です。

結果として確認事項や条文量が増え、費用も上乗せされる傾向があります。

また、法律上の義務という観点でも会社規模は無視できません。

労働基準法第89条は「常時10人以上の労働者を使用する事業場」に就業規則の作成・届出義務を課しています。



(作成及び届出の義務)


第八十九条 常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。


一 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項


二 賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項


三 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)


三の二 退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項


四 臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項


五 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項


六 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項


七 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項


八 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項


九 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項


十 前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項


引用元:労働基準法 | 第89条




10人未満の事業場には義務ではないものの、小規模企業であっても助成金申請の条件になっているケースもあり、就業規則を備えておくメリットは大きいです。

したがって、従業員数が増えて義務が発生する場合はもちろん、それ以下の規模でも将来を見据えて早めに整備する企業が増えています。


業種特性


業種や業態によっても就業規則作成の手間と費用は変わります。

特定の業界には独自の働き方や必要な規定があるためです。

たとえば、建設業や運送業、医療・福祉業、IT業などでは、変形労働時間制やみなし労働時間制、シフト制勤務、安全衛生管理規程など業界特有の制度対応が必要になります。

一般的なひな型では対応できない専門的な規定を盛り込む必要があり、その分作成に専門知識と工数がかかるため費用も増加しがちです。

また、業種によって労務リスクの傾向も異なります。

たとえば、製造業や金融業のように高額商品や機密情報を扱う業界では服務規律や懲戒規定を細かく設ける必要があります。


そして、飲食業のようにSNS炎上が経営に直結し得る業界では情報漏洩や誹謗中傷への対策規定も必要です。

こうした固有の事情まで反映しようとすると、ヒアリングや条文作成に時間がかかるため費用にも反映されるのです。


既存ルールの有無


会社に既に就業規則や社内規程が存在するかどうかも費用に影響します。

既存の就業規則がある場合、一見すると「ゼロから作るより安く済みそう」と思われます。


しかし、内容が古く最新の法改正に対応していなかったり、現状の働き方とかけ離れていたりすると、結局一から近い手間がかかることがあるのです。

たとえば、長年放置され法改正分が抜け落ちた就業規則を持っている場合、現行法との齟齬をチェックしながら全面改訂する必要があり、新規作成と同程度の工数になることも少なくありません。

一方、ある程度最新の法律に沿って整備されており、社内慣行ともズレがない規程が既にある場合は、すでにある規定をたたき台にできるため工数を抑えられる可能性があります。

口頭や慣習で運用している社内ルール(たとえば、遅刻や休暇の独自ルール等)がある場合も注意が必要です。

口頭や慣習で運用している社内ルールを文章に落とし込んで法的に有効な形に整える作業が発生するため、ヒアリング項目が増えて費用に影響します。

要するに「ひな型+最低限の修正」で済む状況なのか、「会社独自の決まりを洗い出して反映させる」作業が必要なのかで費用感が変わるということです。


就業規則作成における費用の違い



就業規則の作成費用は、一概に「○万円」と決まっているわけではなく、作り方の深さによって作業量や負う責任の重さが変わるため、金額にも差が出ます。

大きく分けると以下の3タイプがあり、それぞれ内容と費用感に特徴があります。


区分作り方の内容費用感注意点
簡易型・汎用のひな型を土台として作成する方法・会社名や最低限の条件のみを差し替える・短時間で作成できるが、条文は定型文の寄せ集めとなる安い・会社ごとの実情が反映されにくい・現場で使いづらい就業規則になりやすい・後から修正や追加が必要となるケースが多い・結果として手戻りが発生する可能性がある
個別設計型・事前にヒアリングを行う方法・会社の働き方や既存ルールを把握したうえで作成する・白紙の状態から条文を組み立てる・会社の理念や独自制度に合わせて設計する標準・ひな型利用に比べて手間がかかる・オーダーメイドであるため一定の費用がかかる・運用しやすく、後々のトラブルは起きにくい・長期的にはコストパフォーマンスが高いといえる
運用関与型・就業規則の文章作成だけにとどまらない・従業員向け説明会の開催を含む・実際の運用方法について助言を行う・運用定着まで支援する高い・コンサルティング的な関与範囲が広い・3タイプの中で費用が最も高額・従業員への理解浸透までフォローできる・就業規則が形骸化しにくいというメリットがある

社会保険労務士事務所ダブルブリッジでは、就業規則(本則)の作成は150,000円(税別)を目安に設定しています。


賃金規程や育児介護休業規程など関連規程の有無や、労基署への届出代行、従業員への説明会実施など必要な範囲だけ別途お見積りいたします。

たとえば、パートタイム労働者向けの別規程(就業規則)が必要な場合は別途100,000円、労働基準監督署への届出代行は20,000円、従業員説明会の開催は1時間あたり30,000円といったように、会社様ごとの状況に応じて柔軟に対応可能です。


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費用だけで判断すると起こる問題点


「できるだけ安く済ませたい」という思いで費用の安さだけを基準に依頼先を決めてしまうと、後々後悔につながるケースも少なくありません。

後悔してしまう理由を整理してみましょう。

金額の高低だけで判断すると、結局作成後に別の負担やリスクが発生しやすくなるのです。

ここでは、実際によく起こる困りごとを挙げてみます。



  • 現場の実態と合わない内容になりやすい

  • 法改正があったたびに作り直しが必要になる

  • 従業員への説明が難しくなり管理が重くなる


では、こうした点について詳しく見ていきましょう。


現場の実態と合わない内容になりやすい


費用を極端に抑えた「ひな型の流用のみ」の就業規則は、自社の現場実態とかみ合わない内容になりやすい傾向があります。

形だけそれらしい規則を整えても、日々の業務実態に合っていなければ誰も守れず、有名無実化してしまうのです。

実際、「テンプレートをそのまま用いた就業規則ではトラブルを防ぎきれなかった」という事例は少なくありません。

形骸化した規則は、いざ労使間でもめ事が起きた際に会社を守る盾として使えないばかりか、「規則に書いてあるのに守っていない」という弱点を突かれる原因にもなります。

たとえば、安価に済ませようと一般的なひな型をコピーして就業規則を作った会社では、規則が現場の慣習と合致しておらず未払い残業代トラブルに発展したケースもあります。

費用を抑えること自体は大切です。


しかし、会社の実情に合ったカスタマイズがされていない就業規則はリスクを高めることを認識すべきです。

結局、後からトラブル対応や規則見直しに追われれば本末転倒になってしまいます。


法改正があったたびに作り直しが必要になる


最低限の内容だけ整えた就業規則は、労働関連法の改正に対応しきれず陳腐化しやすいという問題もあります。

日本の労働法規は毎年のように改定が行われており、就業規則も労働法規に合わせて見直し・変更しておかねばなりません。

安価な簡易型の就業規則だと改正事項が盛り込まれておらず、法律が変わるたびに対応が必要になるケースが多いのです。

実際、「数年前に作った就業規則を放置していたら法改正に適合しておらず、結局作り直す羽目になった」という話も聞かれます。

最新法に対応できていない就業規則では、法令に反する条項は無効となり、トラブル発生時に会社の主張を支える根拠になりにくくなります。

結果として短期間で再度専門家に依頼し直すことになり、最初に節約したつもりの費用以上の出費となる例も少なくありません。

労働関係の法令は、常にアップデートが必要です。


そのため、安さだけを重視するとかえって高くつくリスクがある点に注意しましょう。


従業員への説明が難しくなり管理が重くなる


内容が画一的で分かりにくい就業規則は、従業員にとって理解しづらく質問や不満が増えがちです。

たとえば、専門用語だらけの分厚い規則を渡されても、多くの社員は最初から最後まで読み込みません。

結果、「何のためのルールか分からない」「そんな決まり聞いていない」といった行き違いからトラブルに発展する可能性が高まります。

管理する側としても、その都度従業員へ規則の趣旨を説明しなければならず、日常業務に支障が出る原因にもなります。

せっかく規則を整備しても、社員に理解されていなければ意味がありません。

就業規則の整備支援を行う法人も、「現場で使える具体的な規定を盛り込み、従業員にも理解しやすい形で作成する」ことを指針としていることは多いです。

内容が曖昧な規則ではトラブル予防にならないため、専門家のサポートの下で現場で説明しやすい平易な表現や具体例を織り交ぜることが理想です。

そうすれば従業員からの納得感も高まり、規則遵守による労務管理の効率化が期待できます。

逆に読んでも理解できない就業規則では、誰も守れず機能しないという結果に陥りかねません。


就業規則作成を依頼する前に確認すべき点



以上を踏まえ、就業規則の費用に納得した上で依頼するためには、事前の確認事項が重要です。

依頼先やプランを比較検討する際、以下の点をチェックしておくことで「こんなはずではなかった」というミスマッチを防げます。



  • 今の会社の困りごとが反映された内容にできるか

  • 後から作り直さなくて済む構成にできるか

  • 将来、万が一の場合に変更できる前提の設計にできるか

  • 管理する側が説明しやすい内容にできるか

  • 就業規則として効力が生じる条件を満たせるか

  • 依頼先の作業範囲がはっきり決まっているか

  • 依頼先の修正対応の範囲はどのくらいか

  • 作成費用を経費として処理できる前提になっているか


ここからは、こうしたポイントについて順番に詳しく見ていきましょう。

なお、社会保険労務士事務所ダブルブリッジではご依頼時に作業範囲・修正対応の条件・規則の周知方法を最初にしっかり整理し、現状の働き方についてヒアリングした上で進めております。

現状の課題と必要なサポート範囲を明確にした上でお見積りいたしますので、安心してご相談ください。


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では、各項目について解説いたします。


今の会社の困りごとが反映された内容にできるか


就業規則は会社ごとに直面している労務上の困りごとをルール化しておくことが大切です。

たとえば、残業代の未払い問題、度重なる遅刻や欠勤、ハラスメント問題や「問題社員」への対応など、各社それぞれ労務管理上の悩みがあるはずです。

依頼先を選ぶ際には、そうした自社の悩みを就業規則の中で的確に取り上げてくれるかを確認しましょう。

費用が安くても、中身が自社の課題にまったく触れていないひな型ベースでは作った意味がありません。

社会保険労務士等の専門家に依頼する場合、自社の業種・業態や抱えている問題点まで考慮して規則を作成してくれるかどうかが重要です。

ネット上のテンプレートを参考に、自作する会社もあります。


しかし、小規模企業特有の課題(複数の雇用形態を一人が兼任する、勤務パターンが多様、助成金活用を見据えたい等)には対応できないケースが一般的です。

依頼前に現在起きている社内のトラブルや懸念事項をリストアップし、トラブルや懸念事項に対して規則のどの条項で手当てしてくれるのかを確認しておきましょう。

ヒアリングの段階で自社の困りごとを伝え、困りごとに沿った提案をしてくれる専門家であれば安心です。


後から作り直さなくて済む構成にできるか


一度就業規則を作ったものの、すぐに作り直すハメになる会社は少なくありません。

たとえば、人員が増えて組織体制が変わった、事業内容が変化して働き方が変わった、新しいタイプの雇用形態が増えた、こういった場合に、最初に作った就業規則では対応しきれず早々に改定や作り直しが必要になることがあります。

そこで、将来の変化にも耐えうる柔軟な構成になっているかを確認することが重要です。

具体的には、「条文が細かすぎて人や部署ごとに規定を分け直さないと対応できない」といった事態にならないよう、ある程度汎用性を持たせた規定にしておく工夫が考えられます。

たとえば、勤務時間や手当の金額を就業規則本則に細かく書き込みすぎず、将来の変更に備えて別途の労使協定や規程で定められるようにする等です。

最初から柔軟性を意識した設計であれば、人員増加や組織変更の際も部分的な修正で済み、新規作成し直す負担を減らせます。

「長く使える内容かどうか」は結果的に費用対効果に直結します。


依頼段階で専門家に相談してみましょう。


将来、万が一の場合に変更できる前提の設計にできるか


将来的な人員構成の変化や制度変更を見据え、必要に応じて規則を変更できる余地を残した設計になっているかも確認ポイントです。

就業規則は一度制定すると、特に労働者に不利益となる変更はハードルが高くなります。

就業規則の変更で労働条件を不利益に改める場合は、内容の合理性や周知などが問題となるため、むやみに条件を上げすぎると後で見直しが難しくなります。

そのため、最初に規定を盛り込む際に将来の見直し可能性も考慮しておくことが重要です。

たとえば、新設する福利厚生制度が将来的に負担になりそうなら就業規則では細部を書かず運用規程でカバーする、賞与支給額など景気で変動し得るものは「会社の業績等を勘案して支給する」旨の規定に留めておく、といった配慮です。

依頼先に「将来変更する前提で柔軟に作ってほしい」と伝えれば、こうしたアドバイスをもらえます。

将来の万が一まで見据えた設計であれば、環境変化に応じて就業規則をスムーズにアップデートでき、長期的な安心感につながります。


管理する側が説明しやすい内容にできるか


就業規則は社内のルールブックであるため、管理する側(経営者や人事担当者)が内容を理解し、社員に説明できるものでなければ意味がありません。

いざトラブルが起きたとき、規則の条文を引き合いに出して従業員に納得してもらえるかどうかが重要です。

難解な文章や法律用語ばかりで書かれた規則だと、管理側自身が内容を咀嚼できず従業員に説明できない恐れがあります。

その点、専門家に依頼すれば現場で実際に使える具体的な規定を盛り込み、分かりやすい表現で作成してもらえるメリットがあります。

たとえば、懲戒処分の手続き一つとっても、「一定期間内に再発した場合は…」など具体的なフローを記載しておけば管理者も説明しやすいです。

逆に曖昧な規定では「なぜ今回だけ減給なのか」など従業員に説明できず、不満を招きかねません。

誰が読んでも理解できる平易さと根拠を示せる具体性を備えた就業規則にしておくことが、円滑な労務管理につながります。

依頼前に、完成後の規則を自分たちが説明する場面をイメージし、「これなら説明できる」という内容になりそうかを確認してみましょう。


就業規則として効力が生じる条件を満たせるか


就業規則は作成するだけでは会社のルールとして十分機能せず、いくつかの条件を満たして初めて法的な効力が生じます。

具体的には次の3点です。



  • 従業員が内容を知り得る状態になっているか(周知義務)

  • 法律に反する規定になっていないか(法令遵守)

  • 普段の働き方と食い違っていないか(実態との整合性)


まず、就業規則の内容が従業員に周知されていなければ意味がありません。

作成しただけで引き出しやPCの中にしまい込んでいては、会社の公式ルールとはみなされないのです。

労働基準法106条1項は「作成または変更した就業規則は常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、または備え付けて労働者に周知させなければならない」と定めています。



(法令等の周知義務)


第百六条 使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就業規則、第十八条第二項、第二十四条第一項ただし書、第三十二条の二第一項、第三十二条の三第一項、第三十二条の四第一項、第三十二条の五第一項、第三十四条第二項ただし書、第三十六条第一項、第三十七条第三項、第三十八条の二第二項、第三十八条の三第一項並びに第三十九条第四項、第六項及び第九項ただし書に規定する協定並びに第三十八条の四第一項及び同条第五項(第四十一条の二第三項において準用する場合を含む。)並びに第四十一条の二第一項に規定する決議を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によつて、労働者に周知させなければならない。


② 使用者は、この法律及びこの法律に基いて発する命令のうち、寄宿舎に関する規定及び寄宿舎規則を、寄宿舎の見易い場所に掲示し、又は備え付ける等の方法によつて、寄宿舎に寄宿する労働者に周知させなければならない。


引用元:労働基準法 | 第106条




具体的には、掲示・配布・備え付けなどで「労働者が内容を知ろうと思えばいつでも知り得る状態」に置くことが周知の要件です。

したがって依頼先には、完成後の周知方法(掲示場所や配布方法)についても相談し、適切な対応をする必要があります。

周知が不十分だと、就業規則としての効力が争われやすくなり、裁判等の場面で「実質的に周知されていない」と判断されて会社側の主張が通りにくくなるおそれがあります。

次に、法律に反する書き方が含まれていないか確認が必要です。

就業規則の規定が労働基準法その他の法令や労使協定に反している場合、反している部分は無効となります(労基法第92条)。

たとえば、法律上義務づけられた休憩時間や有給休暇付与ルールに反する規定を置いても、規定は適用されず法律の定める基準が優先されます。

会社にとって都合の良い内容でも法令に適合していなければ絵に描いた餅です。


そして、万一トラブルになれば「規則に違法な箇所がある」と会社側が不利になるおそれもあります。

専門家へ依頼する場合は、最新の法改正情報を踏まえて法的に問題のない内容かチェックしてくれるか確認しましょう。

必要に応じてリーガルチェックを追加で依頼できる事務所もあります。

最後に、就業規則の内容と実際の運用(働き方)が矛盾していないかも重要です。

書かれたルールと日々の現場が食い違っている場合、現場での慣行が優先されてしまい規則が有名無実化します。

たとえば、就業規則上は「残業禁止」としているのに実際には毎日残業させているような状態では、規則をもって残業代不払いを正当化することはできません。

普段から守られていない規則は、いざというとき社員にも「そんなの聞いていない」と主張され効力を失います。

このように書面のルール・現場運用・法令の三点が揃って初めて、就業規則は会社を守る道具となります。

どれか一つでも欠けていると、せっかく作成にかけた費用が無駄になったと感じやすいので注意しましょう。

なお周知や届出、現場説明について不安がある場合は、専門家のサービス範囲に含まれているか確認してください。

社会保険労務士事務所ダブルブリッジでは就業規則の周知の段取り、所轄労働基準監督署への届出(スポット料金20,000円)、従業員説明会の実施(1時間あたり30,000円)まで、必要に応じて対応しております。

こうしたオプションも含め、効力発生に必要なステップを最後までサポートしてくれるかを事前に確認すると安心です。


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依頼先の作業範囲がはっきり決まっているか


就業規則の作成を依頼する際は、どこまでの範囲を依頼するのかを明確にしておきましょう。

たとえば、「本則(就業規則本体)だけなのか、賃金規程や育児・介護休業規程、パートタイマー規程など関連規程も含めるのか」「就業規則の届出代行や従業員への説明会実施までお願いするのか」などです。

依頼する業務範囲が広ければ広いほど、費用は高くなります。


しかし、その分自社の手間も減ります。

逆に費用を抑えたい場合は、本則の作成のみ依頼し、賃金や育休については厚労省のモデル規程を活用して自社で補完するといった方法も効果的です。

いずれにせよ何をどこまでやってもらえるかを曖昧にしないことが大切で、見積書に作業範囲の明細が記載されているか確認しましょう。


依頼先の修正対応の範囲はどのくらいか


就業規則の初稿を作ってもらった後、「内容を一部修正したい」「社内で確認したら追加したい規定が出てきた」といったことは往々にしてあります。

その際、何回まで修正に応じてもらえるのか、大幅な加筆修正の場合は追加費用がかかるのか、といった対応範囲も事前に確認しておきましょう。

特に安価なプランだと「修正1回まで」「簡単な修正のみ無料」といった制限がある場合があります。

納得のいく就業規則に仕上げるためにも、コミュニケーションを取りながら柔軟に修正対応してくれる依頼先を選ぶのが望ましいです。

打ち合わせ時に「何度か往復しながらブラッシュアップすることも可能ですか?」などと確認してみましょう。

追加費用の基準(○○の場合は○円など)が決まっている場合は、その場で教えてもらい、できれば書面でも残してもらうと安心です。


作成費用を経費として処理できる前提になっているか


支払う費用を会社の経費として計上できるか、という点も確認したいことです。

難しい会計の話ではなく、「その支払いを会社のお金としてきちんと処理できる状態になっているか」という意味合いです。

具体的には次の点をチェックしましょう。



  • 会社の事業に必要な支出だと説明できるか(プライベートな支出ではないこと)

  • 特別な資産を購入した扱いにならない内容か(費用として一時処理可能か)

  • どの期の費用とするかが明確になっているか(前払いか後払いか等の整理)

  • 外部から問い合わせがあっても説明できる書類が残るか(見積書・請求書や契約書の有無)


まず就業規則作成費用は、会社を運営するために必要な支出であると説明できる必要があります。

社内ルールを整備する目的であり、業務上必要なコストであることが明確なら、会計上「支払手数料」や「業務委託費」として経費計上しやすくなります。

次に、支出が何か形のある資産を買ったものではないこともポイントです。

就業規則は社内で活用するための文書であり、転売して利益を得るものではありません。

一般には外注費等として処理されることが多い一方、契約内容によって扱いが変わる場合もあるため、最終判断は税理士等にも確認すると安心です。

さらに、どの会計期間の経費とするかも明確にしておきましょう。

たとえば、契約時に着手金を支払い、完成時に残金を支払う場合、それぞれどのタイミングで費用計上するか社内で把握しておく必要があります。

会計・契約形態により異なるため、計上時期は締め処理ルールに沿って確認しておきましょう。


しかし、顧問契約の一環であれば顧問料に含めるケースもあります。

最後に、後から監査や税務調査で質問されたときの備えとして、何を頼んだのか分かる書類を残しておくことも重要です。

見積書・請求書に「就業規則作成代」と明記されているか、どんな内容で依頼したか分かる発注書や契約書があるか、といった点です。

こうした書類が揃っていれば、経費処理で大きく困ることはありません。

社会保険労務士事務所ダブルブリッジでは、社内で説明しやすい形で作業内容を文書化し、請求書にも具体的な依頼内容を明記して発行しております(お客様用控えも保管いただけます)。

どのような業務に対する支払いかが明確に分かる資料が手元に残るため、社内承認や経理処理、対外的な説明の場面でも安心です。

費用処理の面まで含めてサポートしてくれる依頼先かどうか、気になる場合は事前に尋ねてみましょう。


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就業規則作成の費用で悩んだら、必要な範囲を決めて相談しよう!



就業規則の作成費用は「どこまで整えるか」で決まる、というのが結論です。

会社規模・業種特性・既存ルールの有無といった要因で作業量が変わり、簡易型・個別設計型・運用関与型といった作り方の違いで費用感も分かれます。

本記事で述べたように、安さだけで決めてしまうと現場とかい離して守られない・法改正のたびに作り直し・従業員対応の負担増といった形で、結局別のコストが発生しかねません。

依頼前には、今の悩みの反映、将来の変更容易性、管理者が説明しやすい内容、就業規則としての有効要件、依頼先の作業範囲や修正対応、経費処理の前提まで確認しておくことで、判断がブレにくくなります。

最後に、就業規則の費用感が分からず迷う場合は「今の会社に本当に必要な範囲」に絞って見積りを取り、運用まできちんと回せる形へ落とし込むことが大切です。

たとえば、本則の作成・届出代行・説明会といった要素ごとに分けて必要なものだけお願いすることも可能です。

費用を抑えつつも将来まで見据えた規則整備の方法を、一度私たち専門家と一緒に考えてみませんか。

社会保険労務士事務所ダブルブリッジでは、社会保険労務士4名を含む、9名の専門スタッフが在籍しております。


最新の就業規則作成支援システムを導入しており、お客様とのやりとりもスピーディーです。


また、制度設計から条文の作成、意見書の取得・労基署対応、従業員説明会の運営まで、煩雑な手続き全体を一括で支えます。


もし「誰に相談すべきか」迷ったら、お気軽にご連絡ください。

貴社に最適な就業規則作成の進め方を、丁寧にご提案いたします。


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